難聴は、内耳や中耳の器官や神経に何らかの障害が起こり発症します。
その障害には他の病気が関係していることもありますし、さらに認知症の発症にも関わっていると言われています。
難聴を引き起こす原因と言われる代表的なものは?
・耳硬化症
アブミ骨の固着によって伝音性難聴になる病気です。
一般的には、手術によって改善する確率が高いと言われています。
・メニエール病
めまいや耳鳴り、聴力の低下を引き起こす病気です。
平衡感覚に影響があるため、吐き気をもよおすこともあります。
・突発性難聴
感音性難聴で、突然急激に聴力が低下します。
片耳だけに現れるのが特徴で耳鳴りや耳閉感もあり、症状が出たらすぐに治療をすることが必須の病気です。
・老人性難聴
加齢によって進行する聴力の低下です。
通常は高齢になるまで聞こえに支障がないと言われています。
参考サイト
米国での研究では
また、米国での研究で難聴と関わる病気は主に脳心血管障害と糖尿病が挙げられていました。
・脳心血管障害
脳卒中や心筋梗塞など、脳の血液の流れによって発症する病気です。
参考:Low-Frequency Hearing Loss May Indicate Cardiovascular Disease – ENTtoday
脳の血流が悪くなると、その影響を受けて内耳の血管障害が引き起こされます。
つまり、難聴が発症しているということは、脳内の血流に異常が起きている可能性があるというものです。
・糖尿病
一見難聴とは関係なさそうな病気だと思いますよね。
ですが、糖尿病というのは循環器系疾患ですから、神経や血流に障害を与えるのです。
参考:Diabetes may be linked to hearing loss, study finds | Fox News
よく知られている症状だと、足の指の壊死などが挙げられます。
これは糖尿病によって末端神経や血管に障害が起こることで、怪我や冷えに気がつかないために発症する合併症です。
こういった影響は内耳の神経にも影響を与えます。
実は糖尿病疾患は、糖尿病じゃない人と比べると、難聴のリスクが約2倍になるとも言われているのです。
参考:https://www.starkeyjp.com/blog/2016/7/diabetes-and-hearing-loss
このようにさまざまな病気のリスクを高める難聴ですが、もっともリスクが高くわたしが気になっているのは認知症です。
・認知症
認知症とは、脳の細胞が何らかの影響で死滅したり働きが低下している状態です。
脳は人間の生活活動をコントロールしています。
そのため、脳細胞が正常に働かないと認知機能に障害が起こり判断力の低下や認識力がなくなってしまうのです。
参考:https://www.minnanokaigo.com/news/kaigogaku/no484/
難聴になると、音が聞こえづらくなるので脳への刺激が減少します。
また音や声を理解しようとすることで、あらゆる神経を酷使するため脳に負担を与えます。
このように、刺激がなくなったり負担を与えているのに、耳が聞こえない状態が続くと、次第に脳細胞の働きが鈍ります。
聞こえない状態には、言葉を理解出来ない状態でもあります。
何を話しているのかを理解しないため、空返事で済ませたりするのも働きが鈍る1つですね。
さらに人とコミュニケーションが取れなくなることで、会話を避けて孤立するようになり認知症が発症するのだと言います。
記憶力や、思考力が低下しているのを感じるようになると危険信号なのかもしれません。
難聴はただ聞こえづらくなるだけだと思いがちですが、病気のリスクや認知症にも関わっています。
なので、少しでも聴覚に異常を感じたら、早めに対策を行うことが大切なのです。
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