伝音性難聴は、簡単に言うと音の振動を内耳に伝えることができない障害によって聞こえなくなっている難聴のことです。
耳の構造は耳の穴から順番に、外耳・中耳・内耳となります。
外耳は外から音が入ってきて鼓膜までの間にある音の通り道ですね。
鼓膜を通り過ぎると中耳では、耳小骨という小さな骨が外耳から受け取った振動を内耳に伝える役目をしています。
そして、耳小骨の奥にあるカタツムリの形をしている蝸牛が脳へ振動を伝えてくれるのが内耳になりますね。
伝音性難聴では、この外耳と中耳の間で起こっている障害によって難聴になっています。
伝音性難聴が手術をすれば劇的に聞こえの改善に繋がると言われている理由は、聴神経には問題がなく音さえ大きくしてあげれば聞こえるという点からです。
外耳で起こる難聴は異物混入と先天性のもの
外耳で起こる難聴には2種類です。
異物や耳垢が耳の中に詰まってしまう「外耳道異物」「耳垢塞栓」や「先天性外耳道閉鎖」です。
外耳道異物は耳の中に異物が入ってしまうことですが、異物には昆虫などの生物やプラスチックなどの部品など様々です。
生物は入ったのであれば耳痛を感じたりもしますし、物が耳の中に詰まってしまうため耳閉感も感じてしまうでしょう。
除去法には吸引や洗浄、鉗子などを使用して行われます。
生物混入の場合は最初にアルコールやオリーブオイルなどで死亡させておいてから取り出します。
耳垢は耳掃除をしているうちに知らずに奥の方へ入ってしまうようなのです。
特に綿棒を使用の際多く見られるようです。
外耳道閉鎖では、多くの場合が耳介の奇形によるもので遺伝が考えられています。
耳介がほとんど形成されていない状態で外耳道が閉鎖されていたり、耳介がとても小さい場合です。
外耳で起こる難聴に比べて中耳で起こる難聴数は多い
中耳で起こる難聴の数は多く、今まで聞いたことのない病名もずらりと並びます。
まずは中耳炎。
中耳炎の種類がこんなにも多いとは全く知りませんでした・・・
読み方もわからないかも・・・
- 急性中耳炎(きゅうせいちゅうじえん)
- 慢性中耳炎(まんせいちゅうじえん)
- 癒着性中耳炎(ゆちゃくせいちゅうじえん)
- 真珠腫性中耳炎(しんじゅしゅせいちゅうじえん)
- 滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)
- 好酸球性中耳炎(こうさんきゅうせいちゅうじえん)
1つ1つ確認してみると、案外当てはまる症状があったりします。
確認しておくと良いかもしれません。
次は鼓膜に孔があいてしまうタイプ
- 単純鼓膜穿孔(たんじゅんこまくせんこう)
- 外傷性鼓膜穿孔(がいしょうせいこまくせんこう)
その他のタイプ
- 耳管開放症(じかんかいほうしょう)
- 耳硬化症(じこうかしょう)
中耳で起こっている難聴は上記を見る限り、感染症によるものかまたは外耳や鼓膜に傷がついてしまったものか、それ以外のものかに分かれています。
難聴の症状や特徴を知って、予防対策をしておこう
耳の中に異物混入は虫などの生物が突然耳に入ってこないよう外出時には帽子、寝る時は耳栓などで防止することも可能ですね。
中耳炎は風邪と一緒にかかりやすいため、栄養管理や風邪をひかないように体調を整えたり、鼻水をかみすぎないように気をつけたりしながら予防することが可能です。
頭部や耳付近にボールが当たってしまったり、外部からの傷害によって鼓膜が破れてしまったり傷がつかないようにすることも大切ですね。
伝音性難聴は手術または薬で治す事ができる難聴だと言われています。
万が一改善が見られなかった場合でも、補聴器が効果的だとも言われています。
違和感を感じた時は、先ず病院で医師に相談することが重要です。
医師と治療を進めることで早期改善を目指していきましょう(*^^*)
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